糖尿病患者の食事療法と薬の8月記事一覧

糖尿病のなかには妊娠糖尿病があります。
普通の糖尿病は甘いものの食べ過ぎや肥満などの生活習慣の要素が大きいです。
ところが妊娠糖尿病はそうではありません。

妊娠糖尿病がおきるのは、胎盤から出てくるホルモンが原因です。
このホルモンは血糖値を下げるために膵臓から分泌されるインスリンの働きを低下させます。
正常な状態であれば、インスリンの働きが低下しても充分な量のインスリンが分泌されるため血糖値があがることはありません。
妊娠糖尿病になるのはインスリン分泌に関してごくわずかな異常があるからです。

血糖コントロールがうまくできないと胎児の体重が増え巨大児になりやすくなります。
そうなると出産時には帝王切開が必要になります。
そうなると母胎のリスクも増えてしまいます。

基本は食事療法です。
これで血糖値が正常な値に戻らない場合は薬物療法を行います。
ただし一般的な経口血糖降下薬を使用すると胎盤を通過して、薬の成分が原因で胎児に影響がでるかもしれません。
そこでインスリン治療をおこないます。
インスリンは胎盤を通過しないため危険性はありません。

妊娠糖尿病の食事制限が難しいのは、妊娠しているときは栄養素の必要量が増えます。
そこで普通の糖尿病と同じように考えることができません。
栄養素が欠乏すれば胎児にも影響が及ぶからです。

食事療法では食事の時間を決めて、1日の総エネルギー量を三食にわけで摂取することが必要です。
塩分、油分、糖分が多い食品は避ける、脂身の少ない肉類、魚類、大豆製品、卵などの良質のタンパク質を摂取する、きのこ類、こんにゃく、海藻類等 の食物繊維の多い食品を取るなどがあります。
また鉄を多く含む食品を取り入れることも必要ですが、レバーはレチノール含量が多く、妊娠初期に過剰摂取すると胎児に影響がでるので妊娠後期から摂取するようにします。